福祉・介護職員等処遇改善加算に必要な「月額賃金改善要件Ⅰ・Ⅱ」をわかりやすく解説。要件の違い、対象事業所、加算額の算定方法や注意点を整理します。

月額賃金改善要件Ⅰ・Ⅱ

更新日:2026/01/08

月額賃金改善要件Ⅰ・Ⅱ

月額賃金改善要件とは、福祉・介護職員等処遇改善加算を算定するために満たすべき要件のひとつであり、加算額を月給に配分して、職員の賃金向上を図ることを目的としています。
月額賃金改善要件にはⅠとⅡの二つがあり、原則としてどちらか一方を満たす必要があります。


福祉・介護職員処遇改善加算

各要件
 

(Ⅰ)
 

(Ⅱ)
 

(Ⅲ)
 

(Ⅳ)
 

キャリアパス 要件Ⅰ
 

キャリアパス 要件Ⅱ
 

キャリアパス 要件Ⅲ
 

×

キャリアパス 要件Ⅳ
 

× ×

キャリアパス 要件Ⅴ
 

× × ×

月額賃金改善要件Ⅰ・Ⅱ
 

職場環境等要件
 


月額賃金改善要件Ⅰの要件

月額賃金改善要件Ⅰでは、

福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅳ相当の加算額の2分の1以上を、月給(基本給又は決まって毎月支払われる手当)の改善に充てること

を要件としています。


【福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅳ相当の加算額】とは?
各障害福祉サービスには、加算率(基本報酬に何%を上乗せするかを示す割合)が定められており、例えば、共同生活援助(介護サービス包括型)の場合の令和6年度報酬改定後の加算率は10.5%となっています。


福祉・介護職員等処遇改善の種類

サービス区分

共同生活援助(介護サービス包括型)

14.7% 14.4% 12.8% 10.5%

共同生活援助(日中サービス支援型)

14.7% 14.4% 12.8% 10.5%

共同生活援助(外部サービス利用型)

21.1% 20.8% 19.2% 15.2%


参考 ☞令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容


この加算率を以下の式に当てはめて算出される数字が、福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅳ相当の加算額ということになります。


① ( 基本サービス費 + 各種加算減算 ) × 加算率 = 処遇改善加算の単位数


② 処遇改善加算の単位数 × 地域区分ごとの1単位の単価 = 処遇改善加算の金額


このような流れで、最終的な加算額(円)が算定されます。
つまり、この金額の2分の1以上を月給(基本給又は決まって毎月支払われる手当)の改善に充てることで、月額賃金改善要件Ⅰは満たされます。
残りは賞与など他の形で分配することも可能ですが、算定額を下回る支給は不可です。



月額賃金改善要件Ⅱについて

月額賃金改善要件Ⅱは、すべての事業者が対象ではなく、非常に限られた事業所が対象となります。
対象となるには、次の両方の条件を満たす必要があります。


① 令和6年5月31日時点で旧処遇改善加算を算定していた事業所
② 令和6年5月31日時点で旧ベースアップ等支援加算を算定していなかった事業所
③ 令和8年3月 31 日までの間において、新規に新加算 ⅠからⅣまでのいずれかを算定する事業所


上記の条件に該当する事業所は、
前年度と比較して、旧ベースアップ等加算相当の加算額の3分の2以上を、新たな基本給等の改善(=月額給与の引上げ)に充てることで、月額賃金改善要件Ⅱを満たすことになります。
なお、旧ベースアップ等支援加算は、令和6年6月以降の介護報酬改定により、旧処遇改善加算・旧特定処遇改善加算とともに、福祉・介護職員等処遇改善加算へ一本化されました。
したがって、これから事業を開始する事業者や、旧ベースアップ等支援加算を既に算定していた事業所については、月額賃金改善要件Ⅱではなく、月額賃金改善要件Ⅰの要件で対応する必要があります。


まとめ

月額賃金改善要件にはⅠとⅡの2種類があり、いずれかを満たすことが「福祉・介護職員等処遇改善加算」を算定するための必須要件となります。
特にⅡは対象事業者が限定されているため、新規に事業を開始する事業者や、旧ベースアップ等支援加算を算定していた事業者は、原則として月額賃金改善要件Ⅰでの対応が必要となります。
月額賃金改善要件は、職員処遇の安定化と加算取得による経営基盤の強化に直結するものです。
最新情報をこまめに確認し、適切に算定していくことが重要です。



 

障害福祉事業指定サポートなら、行政書士なばな事務所におまかせください!


どんなに些細なことでもお気軽にご相談ください!

初回相談無料にて承っております。

⇩お問い合わせはこちらから⇩