重度障害者支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)の概要、対象利用者、算定要件、加算単位、初期加算や追加加算、算定時の注意点までを共同生活援助(グループホーム)向けに分かりやすく解説。

重度障害者支援加算

更新日:2025/12/16

重度障害者支援加算とは

重度障害者支援加算とは、重度の障害をお持ちの利用者に対して、専門的な支援体制を整えて支援を行う場合に算定できる加算です。
共同生活援助(障害者グループホーム)においては、「重度障害者支援加算(Ⅰ)」と「重度障害者支援加算(Ⅱ)」の2区分があり、それぞれ 算定要件や対象となる利用者が異なります。



重度障害者支援加算(Ⅰ)

【単位数】
360単位/日
※個別支援を開始した日から180日以内は【+500単位/日】が受け入れ体制の初期加算として算定されます。


【対象利用者】
以下の要件を満たす重症心身障害者に対して、共同生活援助を提供している場合に算定可能です。

• 障害支援区分が「6以上
• 行動関連項目の合計点数が「10点以上

【行動関連項目とは】
障害福祉サービスを受ける際に行う障害支援区分の調査に併せて把握する「行動関連項目」の合計点数を指します。
受給者証の特記事項欄に記載されており、利用者の行動状況や支援の必要性を評価する項目です。
参考 ☞「強度行動障害」とは


【施設要件】
①  専門性の高い職員の配置
以下の要件を満たす職員を、人員配置基準以上に加配していること。


• 次のいずれかの研修を修了している、サービス管理責任者または生活支援員のうち1名以上
 o 強度行動障害支援者養成研修(実践研修)
 o 行動援護従業者養成研修
 o 喀痰吸引等研修(第1号・第2号)


• 生活支援員の20%以上が「中核的人材養成研修」修了者であること。
「中核的人材養成研修」とは主に以下のような研修を指します。
 o 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)
 o 行動援護従業者養成研修
 o 重度訪問介護従業者養成研修(行動障害支援過程)
 o 喀痰吸引等研修(第1号・第2号・第3号)


【加配について】
生活支援員については、常勤換算による人員配置基準を満たす必要があります。
例えば、事業所の規模等に応じて常勤換算で2.4以上の配置が求められる場合、その基準を満たすことが必要です。
この場合、常勤換算2.5以上の配置が確保されていれば、基本的には基準を満たしていることになります。
生活支援員の人員配置の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。




② 支援計画シートの作成
「支援計画シート」は、「個別支援計画」とは内容が異なる為別途作成の必要があります。
参考資料 ☞ 重度訪問介護の対象拡大に伴う支給決定事務等に係る留意事項



重度障害者支援加算(Ⅱ)

【単位数】
180単位/日
※個別支援を開始した日から180日以内は【+400単位/日】が受け入れ体制の初期加算として算定されます。


【対象利用者】
次の条件を満たす重症心身障害者に対してサービスを提供している場合に算定可能です。

• 障害支援区分が「4以上
• 行動関連項目の合計点数が「10点以上

重度障害者支援加算(Ⅱ)は、(Ⅰ)と比較して障害の程度がやや軽い利用者も対象とする加算です。


【事業所要件】
① 専門性の高い職員の配置
以下のいずれかを満たす職員を、人員配置基準以上に加配していること。


• 次のいずれかの研修を修了しているサービス管理責任者または生活支援員のうち1名以上
 o 強度行動障害支援者養成研修(実践研修)
 o 行動援護従業者養成研修


• 生活支援員の20%以上が「中核的人材養成研修」修了者であること
「中核的人材養成研修」とは主に以下のような研修を指します。
 o 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)
 o 行動援護従業者養成研修
 o 重度訪問介護従業者養成研修(行動障害支援過程)


【加配について】
生活支援員については、常勤換算による人員配置基準を満たす必要があります。
例えば、事業所の規模等に応じて常勤換算で2.4以上の配置が求められる場合、その基準を満たすことが必要です。
この場合、常勤換算2.5以上の配置が確保されていれば、基本的には基準を満たしていることになります。
生活支援員の人員配置の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。



③ 支援計画シートの作成
「支援計画シート」は、「個別支援計画」とは内容が異なる為別途作成の必要があります。
参考資料 ☞重度訪問介護の対象拡大に伴う支給決定事務等に係る留意事項



重度障害者支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)のポイント

上記の加算単位に加えて、一定の条件を満たす場合は、さらに上乗せ加算を算定することができます。


【追加加算の対象】
次の条件をすべて満たす場合に、加算(Ⅰ)または(Ⅱ)の基本単位に上乗せして算定されます。

• 行動関連項目の合計点数が「18点以上」である
• 中核的人材養成研修修了者が作成した「支援計画シート」等に基づき、個別支援を実施している


【単位数】
 重度障害者支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)に +150単位/日 を上乗せ算定可能


【初期加算(受入初期)】
 個別支援の開始日から180日以内は、さらに +200単位/日 を追加算定可能



重度障害者支援加算の単位数のまとめ

区分  基本単位  上乗せ加算  初期加算(180日以内)  合計単位(最大) 
重度障害者支援加算(Ⅰ) 360単位 +150単位 +200単位 710単位/日
重度障害者支援加算(Ⅱ) 180単位 +150単位 +200単位 530単位/日



算定の具体例

共同生活援助における重度障害者支援加算(Ⅱ)を前提にした算定例です。
なお、以下では上乗せ加算や初期加算は算定しないケースで整理します。


【ケース】
障害支援区分4行動関連項目10点以上の利用者が1人いるグループホームで、当該月に30日すべて利用した場合


 算定式
 1人 × 30日 × 180単位 = 5,400単位


実際の算定においては、入院や長期外泊による算定対象外日が発生するほか、地域区分などによって総単位数は変動しますが、基本的な構造としては
対象となる利用者ごとに日単位で積み上げる
というイメージになります。
地域区分に関しては以下の記事で詳しく解説しています。


重度障害者支援加算の注意点

重度障害者支援加算とよく似た加算に、「強度行動障害者体験利用加算」や「強度行動障害者地域移行特別加算」があります。
どちらも、障害のある利用者への支援を評価する加算ですが、同一利用者に対して同一日に併給することはできません。
そのため、算定時には どちらの加算を適用するかを明確に区別 する必要があります。


まとめ

重度障害者支援加算は、重度の障害をお持ちの方が地域の中で安心して暮らせるよう支援体制を整えることを目的とした加算です。
重度障害のある方々が地域で生活を続けるための支援ニーズは年々高まっており、今後もさらなる需要が見込まれます。
この加算を通じて、ソーシャルインクルージョン(社会的包摂) の理念【すべての人が地域社会の一員として共に生きること】を改めて考えることが、より良い地域社会の形成につながるでしょう。



障害福祉サービスの加算届出や運営体制の整備については

【越谷で障害福祉サービスの加算届出を支援する『社会福祉士×行政書士なばな事務所』】

をご覧ください。


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