地域生活移行個別支援特別加算とは、矯正施設等を退所した障害者の地域移行支援を評価する加算です。算定要件、単位数、対象者、支援内容、注意点を分かりやすく解説します。

地域生活移行個別支援特別加算

更新日:2025/12/23

地域生活移行個別支援特別加算とは

地域生活移行個別支援特別加算とは、矯正施設に入所している障害のある方に対して、面談の実施や支援計画の作成、住居の確保などを行い、退所後にグループホームで受け入れを行ったうえで、地域での生活に必要な相談援助や個別支援を実施した場合に評価・算定される加算です。



地域生活移行個別支援特別加算の概要

【単位数】
670単位/日


【要件】

・ 対象者の要件
医療観察法に基づく通院決定を受けてから3年を経過していない者(通院期間が延長された場合、その延長期間を限度とする。)
又は矯正施設若しくは更生保護施設を退所等の後、3年を経過していない者であって、保護観察所又は地域生活定着支援センターとの調整により、指定宿泊型自立訓練を行う指定自立訓練(生活訓練)事業所を利用することとなった者をいうものである。
なお、矯正施設からの退所等の後、一定期間居宅で生活した後3年以内に保護観察所又は地域生活定着支援センターとの調整により、指定宿泊型自立訓練を利用することになった場合、指定宿泊型自立訓練の利用を開始してから3年以内で必要と認められる期間について加算の算定対象となる。


『医療観察法に基づく通院決定とは』
医療観察法とは、精神障害が原因で刑事責任を問えない、または限定される人に対して、再犯防止と社会復帰の両立を目的に、医療と支援の仕組みを定めた法律です。
この法律に基づく通院決定とは、精神障害を持つ人などが刑事事件を起こした場合に、入院ではなく通院によって治療や社会復帰を行うよう裁判所が定める処遇を指します。


『矯正施設若しくは更生保護施設とは』
矯正施設とは、犯罪や非行をした人たちを収容し、矯正教育や社会復帰支援を行う施設のことです。
具体的には『刑務所』『少年刑務所』『拘置所少年院』『少年鑑別所』などが該当します。
更生保護施設とは、矯正施設から出所・出院した人や保護観察中の人で、身寄りがなく、帰るべき住居がないことや、現在住んでいるところでは更生が妨げられるおそれがあるなどの理由で、直ちに自立更生することが困難な人に対して、一定期間、宿泊場所や食事を提供する民間の施設です。


・ 施設要件
加算の要件となる人員配置については、あらかじめ指定基準上配置すべき従業者に加えて一定数の配置を求めるものではなく、加算対象者受入時において適切な支援を行うために必要な数の人員を確保することが可能であるとともに、有資格者による指導体制が整えられ、有資格者を中心とした連携体制により対象者に対して適切な支援を行うことが可能であること。
なお、こうした支援体制については、協議会の場等で関係機関の協力体制も含めて協議しておくことが望ましい。
また、従業者に対する研修会については、原則として事業所の従業者全員を対象に、加算対象者の特性の理解、加算対象者が通常有する課題とその課題を踏まえた支援内容、関係機関の連携等について、矯正施設等を退所した障害者の支援に実際に携わっている者を講師とする事業所内研修、既に支援の実績のある事業所の視察、関係団体が行う研修会の受講等の方法により行うものとする。


『有資格者による支援体制とは』
施設要件において求められる「有資格者」とは、社会福祉士精神保健福祉士又は公認心理師のいずれかの資格を有する者を指します。
これらの有資格者が配置されており、対象者への支援について当該資格者による指導体制が整えられていることが要件とされています。



【支援内容】
加算の対象となる事業所については、以下の支援を行うものとする。

① 本人や関係者からの聞き取りや経過記録、行動観察等によるアセスメントに基づき、犯罪行為等に至った要因を理解し、これを誘発しないような環境調整と必要な専門的支援(教育又は訓練)が組み込まれた、自立訓練(生活訓練)計画の作成
② 指定医療機関や保護観察所等の関係者との調整会議の開催
③ 日常生活や人間関係に関する助言
④ 医療観察法に基づく通院決定を受けた者に対する通院の支援
⑤ 日中活動の場における緊急時の対応
⑥ その他必要な支援

参考 ☞(厚生労働省告示第五百五十一号)
   ☞(各都道府県知事あて厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)



地域生活移行個別支援特別加算の注意点

精神障害者地域移行特別加算』という加算がありますが、評価の内容が地域生活移行個別支援特別加算と重複するため、地域生活移行個別支援特別加算を算定する場合は精神障害者地域移行特別加算を算定することはできません。



まとめ

地域生活移行個別支援特別加算は、1日あたり670単位と比較的高い加算であり、受け入れ体制を整えることで事業運営の安定や経営面での支えとなることが期待されます。
私自身、軽犯罪から覚せい剤の使用に至るまで、さまざまな背景を持つ利用者の支援に携わってきましたが、実際の現場では多様なトラブルが発生しやすく、あらかじめ対処方法や連携先を想定しておくことの重要性を強く感じました。
一方で、このような方々の地域移行支援は、社会的意義が非常に高く、困難でありながらも大きな社会貢献につながる取り組みです。
職員一人ひとりの専門性を高め、関係機関との連携を強化しながら、地域で安心して暮らせる体制づくりに取り組んでいくことが重要です。



 

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