更新日:2026/01/05
介護分野における処遇改善加算の算定要件の一つに「キャリアパス要件Ⅰ~Ⅴ」があります。
その中でキャリアパス要件Ⅲは、昇給する仕組みを設けることを目的としています。
要件ⅠやⅡが「職員のキャリアアップや賃金体系」に焦点を当てているのに対し、要件Ⅲは「継続的な教育・研修機会の提供に基づく昇給」に重点を置いています。
つまり、介護職員が資格取得後も学び続けられる環境を作り、専門性や実践力を高め、待遇の改善を図ることが目的です。
| 福祉・介護職員処遇改善加算 | ||||
|---|---|---|---|---|
|
各要件 |
(Ⅰ) |
(Ⅱ) |
(Ⅲ) |
(Ⅳ) |
|
キャリアパス 要件Ⅰ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
|
キャリアパス 要件Ⅱ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
|
キャリアパス 要件Ⅲ |
〇 | 〇 | 〇 | × |
|
キャリアパス 要件Ⅳ |
〇 | 〇 | × | × |
|
キャリアパス 要件Ⅴ |
〇 | × | × | × |
|
月額賃金改善要件Ⅰ・Ⅱ |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
|
職場環境等要件 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
キャリアパス要件Ⅲでは以下のような取り組みが必要です。
① 経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること。
※ 昇給の方式は基本給によるものが好ましいですが、基本給、手当、賞与を問いません。
昇給の仕組みの例
○ 「勤続年数」や「経験年数」などに応じて昇給する仕組み
○ 「介護福祉士」や「実務者研修修了者」などの取得に応じて昇給する仕組み
○ 「実技試験」や「人事評価」などの結果に基づき昇給する仕組み
② 書面での整備・周知
キャリアパス要件Ⅲでは、資格等に応じた昇給の仕組みを基準として挙げています。
『資格等』の判断は以下のような基準で行います。
「介護福祉士」のような資格や、「実務者研修修了者」のような一定の研修の修了を想定している。
また、「介護福祉士資格を有して当該事業所や法人で就業する者についても昇給が図られる仕組み」については、福祉・介護職員として職務に従事することを前提としつつ、介護福祉士の資格を有している者が、「介護支援専門員(ケアマネ)」や「社会福祉士」など、事業所が指定する他の資格を取得した場合に昇給が図られる仕組みを想定している。
また、必ずしも公的な資格である必要はなく、例えば、事業所等で独自の資格を設け、その取得に応じて昇給する仕組みを設ける場合も要件を満たし得る。
ただし、その場合にも、当該資格を取得するための要件が明文化されているなど、客観的に明らかとなっていることを要する。
※上記では、高齢分野の専門家である「介護支援専門員(ケアマネ)」を挙げていますが、障害福祉分野においては同様の位置づけとして「サービス管理責任者」や「児童発達支援管理責任者」を想定することができます。
このように、キャリアパス要件Ⅲにおける「資格等」は、公的資格・研修・独自資格のすべてを想定する柔軟な枠組みです。
また、この枠組みを有効活用すれば、介護福祉士取得を単なる終点とせず、さらなる方向性を持った成長機会を示すことができ、職員のモチベーション向上や定着促進にもつながります。
キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは、比較的達成しやすい要件であるため、ぜひ満たして、より高い処遇改善加算の取得を目指したいところです。
ただし、要件を整えるには事務作業や制度設計の負担も伴います。
そのような場合には、研修運営や手続きの一部を外部に委託することも有効な手段です。
一定のコストはかかりますが、職員は日常業務に専念できるメリットがあります。
自施設の状況に応じて、無理のない運営方法を検討することが大切です。
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