令和8年6月に実施される障害福祉サービス等報酬の臨時改定について解説。処遇改善加算の対象者拡大、相談支援サービスへの加算新設、加算区分の再編、賃上げの仕組み強化など主なポイントをわかりやすく整理しています。

令和【8年6月 障害福祉サービス報酬改定】処遇改善加算見直しの5つのポイント

更新日:2026/03/12

令和8年6月 障害福祉サービス報酬の臨時改定のポイント

厚生労働省は令和8年2月18日、「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」を持ち回りで開催し、令和8年6月に実施予定の障害福祉サービス等報酬の臨時改定について、処遇改善加算の見直し内容を示しました。
今回の臨時改定は、障害福祉分野における人材確保と賃金改善を目的としており、主に次の点が見直しの柱となっています。

• 対象者の拡大
• 相談支援サービスへの加算新設
• 加算区分の再編
• 賃上げの仕組みの強化
• 加算要件の見直し

以下では、今回の臨時改定の主なポイントについて解説します。



改定の目的

今回の臨時報酬改定は、障害福祉分野における深刻な人材不足への対応と賃金水準の引き上げを目的として実施されるものです。
障害福祉サービス等報酬は、令和8年度において1.84%の引き上げが予定されており、これを財源として処遇改善加算の仕組みが見直されます。
この改定により、障害福祉サービス事業所における賃金改善を進め、安定した人材確保と職場環境の改善を図ることが狙いとされています。



対象者の拡大

これまでの処遇改善加算は、主に福祉・介護職員を中心とした賃金改善を目的として運用されてきました。
しかし今回の改定では、賃金改善の対象となる職員の範囲が拡大され、障害福祉サービスに従事する職員全体への配分がより明確化されます。
例えば、『事務職員』や『調理員』『送迎運転手』のような職種も賃金改善の対象として配分することが可能となります。



相談支援サービスへの加算新設

これまで処遇改善加算の仕組みが設けられていなかった相談支援系サービスについても、新たに処遇改善加算が創設される予定です。
対象となるサービスは次のとおりです。

• 計画相談支援
• 障害児相談支援
• 地域相談支援

これらのサービスには、加算率5.1%の処遇改善加算が新設される予定となっています。


【加算率とは】
各障害福祉サービスに定められた数値で、加算(基本報酬に上乗せできる仕組みそのもの)とは異なり、「基本報酬に何%を上乗せするか」を示す割合を指します。


算定にあたっては、次のいずれかの要件を満たす必要があります。

• 現行の処遇改善加算Ⅳに準じる要件
• 令和8年度特例要件

【令和8年度特例要件とは】
ア・イのいずれか及びウを満たすこと
ア)職場環境等要件の生産性向上に関する取組を5以上 (⑱㉑必須)
イ)社会福祉連携推進法人に所属していること
ウ)加算Ⅱロ相当の加算額の1/2以上を月給賃金で配分 (※)ア・ウの要件は令和8年度中の対応の誓約で可。 実績報告書において対応の実施を確認



加算区分の再編

今回の改定では、処遇改善加算の区分についても見直しが行われます。
従来の加算区分は整理され、次のように再編される予定です。


既存区分
処遇改善加算Ⅰ → 処遇改善加算Ⅰイ
処遇改善加算Ⅱ → 処遇改善加算Ⅱイ

新設区分
処遇改善加算Ⅰロ
処遇改善加算Ⅱロ


従来の区分を引き継ぐ「イ」に対し、新設される「ロ」は、生産性向上の取組を行う事業所を対象とした区分として位置付けられています。
両者の主な違いは、生産性向上の取組(令和8年度特例要件)を満たしているかどうかです。
つまり、既存の加算区分を基礎としながら、生産性向上に取り組む事業所向けの区分として「ロ」が新設される形になります。




賃上げイメージ

今回の改定では、報酬引き上げ分を活用して賃金改善を進めることが想定されています。
具体的には、

• 障害福祉職員以外の職員を含めて
  月1万円程度の賃上げ

• 生産性向上の取組を行う事業所では
 障害福祉職員に月3,000円程度の上乗せ

が可能とされています。
さらに、各事業所で実施される定期昇給平均約6,000円)と合わせることで、最大で月19,000円程度の賃上げ効果が見込まれています。
なお、生産性向上の取組を行う事業者とは、令和8年度特例要件を満たす事業者を指します。


令和8年度特例要件とは
ア・イのいずれか及びウを満たすこと
ア)職場環境等要件の生産性向上に関する取組を5以上 (⑱㉑必須)
イ)社会福祉連携推進法人に所属していること
ウ)加算Ⅱロ相当の加算額の1/2以上を月給賃金で配分 (※)ア・ウの要件は令和8年度中の対応の誓約で可。 実績報告書において対応の実施を確認



加算要件の見直し

今回の改定では、処遇改善加算の算定要件についても見直しが行われます。


キャリアパス要件Ⅳにおける年収要件の見直し

障害福祉職員のうち1人以上の年収を原則460万円以上とすること
(現行:440万円以上)


職場環境等要件

職場環境等要件についても、加算区分ごとに必要な取組数が見直される予定です。

【加算Ⅰおよび加算Ⅱ】
区分ごとにそれぞれ2つ以上(生産性向上は3つ以上・⑱必須) + 全体から14以上

【加算Ⅲおよび加算Ⅳ】
区分ごとにそれぞれ1つ以上(生産性向上は2つ以上) + 全体から8以上



令和8年度中の誓約でも算定可能

今回の見直しでは、令和8年度中に要件を満たすことを誓約することで加算算定が可能とされています。
その後、提出する実績報告書により、取組状況が確認される予定です。




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