更新日:2026/03/15
近年、日本における障害者数は増加傾向にあります。
内閣府『障害者白書』によると、障害者数は次のように推移しています。
【障害者数の推移】
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年次 |
身体障害者数 |
知的障害者数 |
精神障害者数 |
累計 |
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平成26年 |
約3,937千人 | 約 741千人 | 約 3,924千人 |
約 8638千人 |
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令和3年 |
約4,360千人 | 約 1,094千人 | 約 4,193千人 |
約 9647千人 |
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令和6年 |
約4,360千人 | 約 1,094千人 | 約 6,148千人 |
約 11602千人 |
参考 ☞内閣府 障害者白書
特に増加が顕著なのが精神障害者数です。
その背景には、情報化社会の進展があります。
これまで自分の生きづらさを「個人の問題」として抱えていた人が、医療や福祉の情報にアクセスしやすくなり、障害として認識し支援につながるケースが増えたと考えられます。
また、
『令和4年生活のしづらさなどに関する調査』によれば、障害者手帳の所持者は約610万人となっており、障害者白書における障害者の類型よりだいぶ少ない傾向があります。
これは、
• 手帳を持っていないが障害福祉サービスを利用している人
• 手帳はないが日常生活に困難を抱えている人
も相当数存在することが示されています。
特に精神障害分野では、
• 障害年金制度と手帳制度が別枠である
• 手帳がなくても就労系サービスや相談支援を利用できる
といった制度的特徴があります。
そのため、精神障害者数は増えている一方で、精神障害者手帳の所持率は必ずしも同じペースでは増えていないという状況が見られます。
令和6年4月時点の『障害福祉サービス・障害児給付費等の利用状況』によると、障害福祉サービス等の利用者数は105.6万人に達しています。
障害者数全体(約1,160万人)と比較すると、約10.9%が何らかの障害福祉サービスを利用している計算になります。
多くの障害福祉サービスは、計画相談支援を前提として利用が開始されます。
つまり、サービス利用者の増加=相談支援事業所と相談支援専門員の負担増加という構造になります。
福祉サービスが拡充するほど、その「入口」を担う相談支援体制の重要性は高まります。
しかし地域によっては、この相談支援体制の整備が十分に追いついていないのが現状です。
令和6年4月時点の相談支援事業所の実態調査によると、
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指定特定・指定障害児相談支援事業所 |
12,324 事業所 |
|
指定一般相談支援事業所 |
3,837 事業所 |
|
相談支援専門員数(全体) |
28,914 人 |
となっています。
仮に、障害福祉サービス利用者105.6万人を全体の相談支援事業所数16,161事業所で単純に割ると、
1事業所あたり約65人の利用者を担当している計算になります。
さらに、1事業所あたりの相談支援専門員配置数は平均1.7人であるため、
相談支援専門員1人あたり約38人を担当していることになります。
一方、実務の現場では、担当数は「利用者数(人)」ではなく、計画相談支援の対象となるケース数(件)として把握されることが一般的です。
セルフプランや関与の薄いケースなどを除いた場合、相談支援専門員1人あたりの平均担当件数は次のようになっています。
| 事業所累計 |
相談支援専門員1人あたりの担当数 |
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機能強化型相談支援事業所 |
40.4件 |
|
機能強化型でない相談支援事業所 |
25.6件 |
これらの数値は、現場で無理なく支援できる担当件数の目安として参考にされています。
ここで注意すべき点は、これが単なる「相談件数」ではないということです。
計画相談支援は、アセスメント、サービス等利用計画の作成、モニタリング、関係機関との調整など、継続的かつ専門性の高い業務を含みます。
結果として、支援の質が蓄積されやすいだけでなく、事業所にとっても利用者数が比較的安定しやすいという側面があります。
障害福祉サービスの利用が拡大し、支援が必要な人が制度につながりやすくなったこと自体は、社会として評価されるべき進展です。
しかし、その前提となる相談支援体制が量・質ともに十分でなければ、制度全体の持続可能性は損なわれかねません。
相談支援は周縁的な業務ではなく、障害福祉制度を支える基盤です。
その基盤をいかに強化していくかが、今後の障害福祉政策における重要な鍵となります。
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