令和6年度報酬改定で新設された「情報公表未報告減算」を解説。対象サービス、減算率、適用期間、例外、実務上の注意点を分かりやすくまとめています。

情報公表未報告減算

更新日:2026/01/19

情報公表未報告減算

障害福祉サービス事業所には、「障害福祉サービス等情報公表制度」に基づき、毎年度、事業所の運営状況や体制等の情報を都道府県等に報告することが義務付けられています。
令和6年度(2024年度)の報酬改定において、都道府県等が定める期限までにこの報告を行わなかった場合に、一定期間、報酬を減算する措置「情報公表未報告減算」が新たに設けられました。
この制度は、事業所情報の公表制度の実効性を高め、利用者や家族が適切に事業所を選択できるようにすることを目的としています。


情報公表未報告減算の概要

【対象事業】
全障害福祉サービス


【減算単位数】
① 100分の10に相当する単位数を減算
(療養介護、施設入所支援(施設入所支援のほか、障害者支援施設が行う各サービスを含む)、共同生活援助、宿泊型自立訓練、 障害児入所施設)


② 100分の5に相当する単位数を減算
(居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、重度障害者等包括支援、短期入所、生活介護、自立生活援助、自立訓練、 就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、計画相談支援、地域移行支援、地域定着支援、障害児相談支援、児童発達支援、 医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援(障害者支援施設が行う各サービス を除く))


※「100」は基本報酬を母数とした割合を示します。


【要件】
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律』第76条の3(情報の公表)に基づく報告を、都道府県等が求めたにもかかわらず行わなかった場合、所定の単位数を減算する。


第七十六条の三指定障害福祉サービス事業者、指定一般相談支援事業者及び指定特定相談支援事業者並びに指定障害者支援施設等の設置者(以下この条において「対象事業者」という。)は、指定障害福祉サービス等、指定地域相談支援又は指定計画相談支援(以下この条において「情報公表対象サービス等」という。)の提供を開始しようとするとき、その他主務省令で定めるときは、主務省令で定めるところにより、情報公表対象サービス等情報(その提供する情報公表対象サービス等の内容及び情報公表対象サービス等を提供する事業者又は施設の運営状況に関する情報であって、情報公表対象サービス等を利用し、又は利用しようとする障害者等が適切かつ円滑に当該情報公表対象サービス等を利用する機会を確保するために公表されることが適当なものとして主務省令で定めるものをいう。第八項において同じ。)を、当該情報公表対象サービス等を提供する事業所又は施設の所在地を管轄する都道府県知事に報告しなければならない。

参照 ☞障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律


※ 報告は例年、都道府県等から4月頃に案内があり、指定された期日までにシステム等を通じて提出します。期限を過ぎると指導のうえ減算対象となる場合があります。



情報公開未報告減算のポイント

【減算の適用期間】
「報告を行っていない事実」が確認された場合、未報告の時点に遡って減算を適用します。
例えば、報告未実施が4月からで、8月に都道府県等により未報告が確認された場合、令和6年4月分の報酬から減算の対象となります。
減算は、その後報告が行われた月までの間継続します。


【減算の例外】
災害・システム障害・やむを得ない事情など、報告できない正当な理由がある場合は減算対象外となります。
やむを得ない事情については指定権者が個別に判断します。


【減算の対象について】
新規指定後、一度も情報公表制度に基づく報告を行っていない事業所は、減算の対象となります。
一方で、過去に一度でも報告を行っており、その後に更新が行われていない場合は、直ちに減算の対象とはなりません。
ただし、都道府県等から報告を行うよう指導を受けたにもかかわらず報告を行わない場合には、減算の対象となるため注意が必要です。


【実務上の注意点】
新規指定時や変更届提出後などには、必ず「情報公表システム」への登録・更新を行うようにしましょう。
特に、職員体制・サービス提供時間・運営方針などに変更がある場合は、速やかに更新報告を行う必要があります。
また、都道府県等が年次確認を行う際に、最終報告から長期間が経過している場合には、確認や指導の対象となることがあります。
※ 報告・更新の案内は例年4月頃に都道府県等から通知されます。案内に記載された報告期限を必ず確認し、システム入力の漏れや遅れがないように注意してください。


【新規指定事業所の報告期限について】
新規指定事業所における情報公表制度の報告期限は、各都道府県等の実施要綱により定められます。
指定された報告期限までに報告が行われない場合、報告期限の翌月から減算の対象となります。
そのため、新規指定時には、都道府県等からの案内を確認し、期日までに報告を行うことが重要です。


参考 ☞令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A



まとめ

情報公表制度は、利用者に正確な情報を提供するとともに、今後の国の福祉政策の方向性にも影響する重要な制度です。
事業者には事務的負担がありますが、減算額は共同生活援助の場合、基本報酬の10%と大きく、未報告による影響も軽視できません。
指定権者からの通知や案内を十分に確認し、期限内に適切な報告を行うことが求められます。



 

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