更新日:2026/04/22
介護タクシーの許可申請において、営業所は単なる事務スペースではなく、運行管理および利用者対応の中核を担う施設です。
「事業運営の拠点として適切に機能するか」が審査のポイントとなります。
営業所要件については一定のルールに基づいて審査が行われますが、その具体的な判断基準については、各運輸支局に審査基準が設けられています。
本記事では、主に関東運輸局管内における審査基準を前提として、営業所要件の考え方を解説します。
営業所は、営業区域内に設置されている必要があります。
介護タクシーは営業区域ごとに許可を受ける仕組みであるため、その区域内で適切に運行管理や営業活動が行える体制が求められます。
複数の営業区域で事業を行う場合には、それぞれの区域ごとに営業所を設ける必要があります。
営業所として使用する土地・建物については、申請者が正当な使用権限を有している必要があります。
特に重要なのは、1年以上継続して使用できる権利があることです。
これは安定した事業運営が可能かどうかを判断する基準であり、短期契約や一時的な利用では要件を満たさないと判断される可能性があります。
賃貸物件を利用する場合には、契約期間や用途制限(事務所利用の可否)について事前に確認しておくことが不可欠です。
営業所は、各種法令に適合している必要があります。
具体的には、建築基準法、都市計画法、消防法、農地法などに抵触しないことが求められます。
例えば、用途地域によっては事務所利用が制限される場合や、農地を無断で転用している場合などは、営業所として認められません。
埼玉県内でも、用途地域や建物用途の確認は事前に行っておく必要があります。
営業所は、事業計画を的確に遂行するために必要な規模を有していることが求められます。
ここでいう「規模」は単純な面積の広さではなく、運行管理や事務処理を行うための機能が確保されているかという観点で判断されます。
例えば、運行管理者が業務を行うスペースや、電話対応・書類管理ができる環境が整っていることが重要です。
個人開業の場合、自宅の一室を営業所とするケースも多く見られますが、その場合でも業務スペースとして独立性が確保されているかがポイントになります。
個人開業の場合、営業所は申請する営業区域内に設置されている必要があります。
さらに重要なのは、住居と営業所が同一であることです。
これは個人タクシー制度の考え方を踏襲しており、生活の拠点と営業の拠点が一致していることにより、適切な運行管理体制を確保する趣旨があります。
単に住所があるだけでは足りず、申請者が実際にその場所に居住していることが求められます。
具体的には、申請日時点において営業区域内に現に居住しており、生活の本拠としての実態が認められる必要があります。
これは、日常的な運行管理や緊急対応を適切に行うための前提条件であり、形式的な住所登録のみでは要件を満たしません。
営業所として使用する住居については、正当な使用権限を有していることが必要です。
自己所有物件であれば問題は生じにくいですが、賃貸物件の場合には特に注意が必要です。
契約上、事業利用が制限されている場合や第三者への使用が制限されている場合には、営業所として認められない可能性があります。
そのため、賃貸契約の内容を事前に確認し、必要に応じて貸主の承諾を得るなど、使用権限を明確にしておくことが重要です。
営業所は、介護タクシー事業の運営を支える中核施設であり、「場所があるだけ」では足りません。
審査では、「営業区域内にあるか」「使用権限があるか」「法令に適合しているか」「実際に業務が行えるか」といった観点から総合的に判断されます。
埼玉県で開業する場合は、埼玉運輸支局の審査を見据え、形式だけでなく実態を伴った営業所の準備を行うことが重要です。
介護タクシーの開業については
【越谷で介護タクシーの開業を支援する『社会福祉士×行政書士なばな事務所』】
をご覧ください。
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